青葉区随想 1492019/03/01
NO.149 黒岩知事の答弁(メディアの現状)
先月18日、私は自民党県議団の団長として、本会議で代表質問を行った。答弁を含めて、2時間10分に及ぶ質問の中で、「知事の2期8年間の任期を振り返っての総括と今後の決意について」に始まり、県の諸課題について網羅したつもりである。
質問の後半では、「メディアの現状について」というテーマで知事の見解を問うたのだが、ご承知のように知事は元テレビキャスターでありマスコミの最前線にいた方である。私は、朝日新聞によって始まった「モリカケ問題」を例にとり、テレビや新聞は公正を欠いた報道が多過ぎると指摘した。
それに対する知事の答弁は、次の通りである。
「報道の最前線にいた私の実感として、フェアであり続けることは、容易なことではありません。」
「大事なのはメディアで伝えられる報道がすべて真実だと思い込むのは絶対に止めるべきということです。」
詳細は、県議会ホームページの録画で確認いただきたいが、知事の答弁に対して議場からどよめきが起きた。メディア側にいた知事が、自ら、メディアの報道の信憑性に疑問を呈した形になったからである。
実は、本会議終了後、県庁記者クラブの面々が、私に対して知事の答弁に関する感想を聞きに来た。その際、地元の神奈川新聞の記者を始め、彼らの大半は不快感をあらわにしていたが、私は堂々と正論を述べた上で、逆に、なぜ「関西生コン事件」を報じないのかと投げかけた。「関西生コン事件」とは既に30人近く逮捕者を出している大事件なのだが、辻元清美議員らと関係があるからだろうか、全く報道されない事案である。
結局、翌日の朝刊で、朝日、毎日、東京新聞は私の質問と知事の発言を取り上げた。が、一番不快であったはずの神奈川新聞にはそれらは一切載らなかった。記事にすると自分たちに不利だと思ったのだろうか、正に「報道しない自由」の典型だと思う。
メディアにいる側の人間は、今こそ、黒岩知事の発言に耳を傾けるべきである。