NO 220 特別自治市とは?
特別自治市とは?
皆さんは、神奈川県内の横浜市・川崎市・相模原市の3政令指定都市が特別自治市(以下、特別市)を目指して活動していることをご存知だろうか?
例として横浜市が目指す特別市について説明すると、まず、国以外の仕事は原則として全て横浜市が担い、役割・仕事量に見合った税財源を確保し、区役所機能や住民自治を強化する都市の形である。これにより、従来の神奈川県との二重行政のムダが完全に解消され、市民への行政サービスが向上し、横浜市全体が発展するということらしい。
一方、これに関して、昨年、神奈川県は「えっ!独立?」というパンフレットを作成した。詳しくは県のHPで確認してもらいたいが、その中で、県は特別市の法制度化に反論している。
その理由として、特別市域内には県が存在しなくなり、一人の市長と市議会のみとなって行政と住民の距離が遠くなること、広域行政としての調整機能が失われること、巨額の財源不足が生じること、特別市内にある県有施設の移転や移管により莫大な時間とコストがかかることを挙げている。(ちなみに、県有施設とは神奈川県庁、県警本部、県立図書館、県立学校、県営住宅等を指す)
即ち「神奈川県は分断ではなく、連携・協調を進めていきます」と主張しており、私自身も特別市構想には反対の立場だ。同様に、3政令指定都市を除く30市町村はメリットが無いため、冷ややかに見ているとも言われる。
にもかかわらず、各区に横浜市長がやってきて特別市のメリットだけの説明会を開き、住民を味方につけようとする動きがある。来月、青葉区でも再び説明会があるようだが、人口減少社会にあって、結果的に横浜市一極集中を誘導するような政策が本当に正しいのだろうか。
確かに無能な政治家もいるようだから、政令指定都市内の県会議員を減らすことは私も賛成だが、それによって住民の意思が反映されなくなることは大いに危惧する。青葉区民の皆さん、よくよくお考えください。