NO.5 本当の風評加害者
8月24日午後1時、福島第一原子力発電所からトリチウムなどの放射性物質を含む処理水が海へ放出され始めた。IAEAからも安全基準に合致していることが保証された上での放出であり、原発事故後12年が経過して漸く政治決断が為されたわけだ。
しかし、これに関して韓国では最大野党「共に民主党」が抗議集会を開き、放出に反対する大学生ら16名がソウルの日本大使館に押し入ろうとして警察に逮捕された。
中国に至っては、日本人学校に石や卵が投げ入れられ、そして何と日本産水産物の輸入が全面的に禁止されてしまった。さらに、中国国内からは、国際電話で福島県の飲食店や東京の公的施設等を中心に常軌を逸した嫌がらせ電話が殺到している。だが、これに対しても中国政府は見て見ぬ振りをしているのだ。
事実として、問題のトリチウムは中国や韓国の原発からも放出されており、中国の秦山原発などは、一昨年、福島第一原発の年間総放出量の約10倍のトリチウムを放出している。そればかりか、世界中の原発が福島第一原発の放出量を超えており、日本政府は国内外にその数値と現実をもっとアピールすべきだ。
神奈川県は東日本大震災以降、様々な形で福島県に寄り添ってきた。福島県産品の販売支援等を通じて感じてきたことだが、やはり風評被害の解決が最も重要な課題であり、私は左翼メディアと一部の政治家達が風評加害者であったと思う。
例えば、海洋放出翌日の東京新聞一面には「漁師みんな泣いている」と大見出しが躍っている。また、堀江貴文氏がYouTubeを通じて、次のようにれいわ新選組・山本太郎氏を名指しで批判し話題となっていた。この点に関しては私も全く同感である。
「もう断言するよ、あなたたちは害悪だ。真面目に怒ってるよ正直。お前らが騒ぐからいつまで経っても、風評被害に悩まされんだよ!」