NO.233 イランと米・イスラエル

 2月28日、米国とイスラエルの攻撃によりイランの最高指導者ハメネイ師が死亡した。その後、米・イスラエルは大規模攻撃に乗り出し、イランのミサイル拠点や治安施設等を重点的に破壊していったが、イランも無人機を使って近隣アラブ諸国の米関連施設やエネルギー施設へ反撃し、交戦地域が拡大している。当然ながら、米・イスラエル両軍は空海域で完全な主導権を確立したと発表したが、事実上、ホルムズ海峡が封鎖され、原油高騰など世界経済への影響が懸念されている。
 さて、今回の軍事作戦について、明らかに日本のメディアはイラン贔屓の報道をしているように思える。つまり、イランが核開発を行い、1月の抗議デモで自国民3万人を虐殺した事実は横に置いたまま、米・イスラエルの攻撃が国際法に反し、イランの民間人が多数死亡したという報道を行なっている。そして、NHKさえ、ハメネイ師が死亡してイラン国民が歓喜している様子や、日本のイラン大使館前で母国への攻撃を歓迎する在日イラン人の集会が行われている事実は報道しない。
 俯瞰すれば、確かにイランと米・イスラエルのどちらにも正義があるだろう。しかし、仮に対応を誤れば、北朝鮮の時と同様に、いつの間にかイランが核保有国になってしまっている可能性がある。話合いが通じない相手にどう対処するか、トランプ大統領の正義は話合いが好きで平和ボケした日本人には理解できないかも知れない。
 今から6年余り前の第1次トランプ政権の時に、安倍元総理が米国とイランの仲介役を買って出るべくイランを訪問したことがあった。その際は思うような成果は上がらなかった様だが、そもそも、日本はイランとは伝統的に友好関係を築いてきた国家だ。それだけに、もし、今、安倍元総理が生きておられたら状況は変わっていたかも知れないと思うのは私だけだろうか。
 今回の軍事衝突に関して、後継者の高市総理が何らかのプレゼンスを発揮することを期待したい。