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小島健一事務所所在地

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青葉区随想 152008/01/15
No.15(無題)

昨年は「偽」という言葉が一つのキーワードとなった年であった。政界においても相次ぐ大臣の辞任、安倍政権の突然の退陣など目まぐるしい変化の年であったわけだが、私個人として非常に印象に残っているのは、長井健司さんがビルマ(ミャンマー)で反政府デモ取材中に射殺された事件である。長井さんが愛媛県出身という私と同郷であることに加えて、私にはビルマに対しての特別な思い入れがあった。
今から22年前、生まれて初めて大学の卒業旅行として行った外国がビルマであった。当時も軍事独裁の社会主義国家ではあったが、現在の軍事政権ではなく、アウンサンスーチーさんも軟禁されていなかった時代である。私がビルマを旅した翌年、軍部のクーデターが起き、現在の政権へと変わったのだが、とにかく、行き帰りの飛行機チケットしか持たないで友人と二人でビルマに渡るという、今にして思えば無謀とも言える旅であった。当時もビルマは世界の最貧国の一つであったが敬虔な仏教徒の国であり、人々は皆親切で、私達が日本人というだけで、行く先々で見ず知らずの人に声をかけられ自宅に呼ばれて食事をご馳走になったりもした。
今回の事件後、テレビでは長井さんのビルマでの取材ビデオが何度も流されていたが、私が22年前に出会った善良なビルマ人達が確かにそこには写っていた。その民衆を抑圧する国家に対して、日本は数年前まで多額の経済援助を行い、中国は現在も積極的にこの国を支援している。今回のデモは、ビルマで最も尊敬を集める僧侶達が中心となった初めてのデモであり、その中での有能な日本人ジャーナリストの無念の死であった。そして未だに、長井さんの遺品のビデオカメラは返還されてはいない。
世の中は、確かに義憤を感ずる事で満ちている。そして、疑義を糾す事が、政治家の大切な仕事である。平成20年、新たな年を迎え、「偽」ではなく「義」に生きる、そんな気持ちで今年も前進していきたい。

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