旗幟鮮明 122009/12/01
No.12(無題)
私は愛媛県出身であり、中学・高校は松山の某学校の寄宿舎で過ごした。ご存知の通り、司馬遼太郎の「坂の上の雲」は松山出身の正岡子規、秋山好古・真之兄弟が主人公となり、目の前に浮かぶ雲(夢)を見つめながら近代化への坂を登っていく壮大なストーリーである。
しかし、私は社会人になってその本を読むまで、正岡子規は知っていても秋山兄弟のことは全く知らなかった。ましてや、東郷平八郎のことなど知る由もなかったが、つまりは、中・高の教科書にはその偉人達は一切載っておらず、私が住んでいた松山の学校でさえ教えてくれなかったのだ。
私は現代史をより深く勉強していく中で、日露戦争は有色人種が初めて白人に勝利した近代戦争であり、今の日本の独立の原点がそこにあると思っている。それ故、戦争=悪という単視眼的な思考ではなく、人類の歴史の光と影の部分を冷静に考え、次の世代へ伝えていくべきだと考える。
今年からいよいよ「坂の上の雲」がNHKでドラマ化される。願わくは4月に放送した「JAPANデビュー」(台湾統治)のように偏向的な内容にならないことを祈っている。