旗幟鮮明 512013/09/20
No.51(無題)
漫画「はだしのゲン」をめぐって波紋が広がっている。私自身も少年時代に読んだ記憶がかろうじてあるが、原爆関連の作品ということ以外、詳しくは覚えていなかった。今回、松江市教育委員会が「描写が過激」という理由でその閲覧を制限したのだが、例によって、左翼マスコミが「子供の知る権利の侵害だ」と世論に訴え、結局、閲覧制限が撤回されるに至った。しかし、この漫画の掲載が、少年ジャンプに始まり、共産党系の論壇誌、日教組の機関紙へと発表の場を変えてきた事実からも分かるように、日本軍のありもしない蛮行や昭和天皇への呪詛、日本=悪という描写のオンパレードなのである。
原爆の悲惨さや平和を訴えることを、誰も反対はしない。しかし、虚偽の歴史や性的で残虐な描写については、成長過程の子供達に対して、ある程度の配慮があって然るべきだ。今回の顛末については賛否が分かれるだろうが、私はメディアに屈服した松江市教委は最後まで毅然とすべきだったと思う。皮肉なことに、この騒ぎで「はだしのゲン」が増刷されているようだが、日本が世界に誇る「マンガ」にはもっと素晴らしい作品がたくさんあるはずだ。