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旗幟鮮明 922017/03/02
NO.92 金正男暗殺事件

 先月13日、金正日の長男で、金正恩の異母兄にあたる金正男氏がマレーシアの空港で殺害された。事件の真相は未だ判らないが(2月23日現在)、犯行の瞬間を記録した防犯カメラの映像は衝撃的だった。今回も北朝鮮というテロ国家の凶行に間違いないだろうが、実行犯を日本人に偽装していた大韓航空機爆破事件のように、今後ずっと嘘をつき通すことになるのだろう。
 金正男氏で思い出すのは、平成13年5月に成田空港で入国管理局に拘束され、強制退去処分を受けた事件である。その際、何と日本政府は全日空機の2階席を貸切にして金正男氏を北京へ送り返してしまった。ちょうど小泉総理と田中眞紀子外相の時代であり、日本政府の事勿れ主義が露呈した事件であった。翌年、電撃的な小泉訪朝によって5人の拉致被害者は帰国したが、あの時、彼を日本に勾留していれば、拉致問題は完全解決したかもしれないと言う専門家は多い。しかし現実は、14年が何の進展もないまま過ぎ去っただけだ。
 先月、拉致被害者家族会は「今年中の救出を」と、期限を区切って安倍総理に訴えた。安倍総理とトランプ大統領の連携によって重い扉が開くと私は信じている。

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