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青葉区随想 1452018/11/09
NO.145 自己責任

 2015年6月にシリアで拘束され、約3年4ヶ月ぶりに解放されたフリージャーナリスト安田純平さんが去る10月25日帰国した。彼は帰りの飛行機の中でマスコミの取材を受け、次のように答えた。
 「トルコ政府側に引き渡されるとすぐに日本大使館に引き渡される。そうなると、あたかも日本政府が何か動いて解放されたかのように思う人がおそらくいるんじゃないかと。それだけは避けたかったので、ああいう形の解放のされ方というのは望まない解放のされ方だった・・」
 今回の解放については、日本政府がカタールとトルコに強く働きかけた結果であることは間違いない。また、日本政府は否定しているが、カタールから身代金がテロリストに支払われた可能性も指摘されている。にも拘らず、当初、日本政府に感謝の言葉もない姿に「自己責任論」が持ち上がるのはある意味当然であった。しかも、地獄のような拘束生活を送っていたにも拘らず、入院措置も必要なく、元気な足取りで帰国している姿に違和感を覚える関係者も多い。
 今回、ほとんどの大手メディアは「彼を兵士と同じく英雄として迎えるべき」「強靭な精神力に敬服。自己責任論を掲げてバッシングする人々に呆れる」という論調であった。しかし、イラクで数度拘束された過去があり、自己責任で危険地域に入ることを政府は干渉するな!と叫んでいた人間が、社会から自己責任を問われるのは当たり前ではないのか。私は一人の国民としてそう思う。もっとも、さすがにまずいと思ったのか、先日の記者会見では政府に一応謝罪し、自らの自己責任を認めていたが。
 危険を冒して真実を追求するジャーナリストの姿勢を否定はしない。が、それならば、北朝鮮にいる拉致被害者や、現在、中国共産党から弾圧されナチスのような強制収容所に送られている百万人とも言われるウィグル人の現状を取材してほしい。ただし、北朝鮮や中国の場合、身代金交渉は無く、即刻、死刑かもしれないが。

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